『カーリースにメンテナンスパック付けた方が良いの?』
『カーリースは元々点検とか車検代もコミコミじゃないの?』
『メンテナンス代っていくらかかるかわからないから不安…』
カーリース(車のサブスク)※の利用料金には、メンテナンスや消耗品交換にかかる費用は基本的に含まれていません。
※カーリースと車のサブスクは同じサービスです。
各リース会社が用意するメンテナンスパックやメンテナンスプランを付けることで、メンテナンス費用をコミコミにできます。
しかし、メンテナンスパックは有料オプションですから、付ければ当然、月々の利用料金は高くなります。そのため、カーリースにメンテナンスパックは必要なのか?と迷うところでしょう。
そこで当記事では、カーリースのメンテナンスパックは加入したほうが良いのか、どの程度の費用対効果が期待できるのかを解説していきます。
実際にカーリースを利用しているボクが解説します。
カーリースのメンテナンスパックとは?
カーリース(車のサブスク)におけるメンテナンスパックとは、整備や点検、消耗品の補充や交換、車検などのメンテナンスをセットにしたパック商品のことです。
カーリースでは、申し込み時に選択する必要があります。
メンテナンスパックを付ければ、点検や車検などをディーラーや整備工場でやってもらうことができるので効率的です。
カーリースのメンテナンスパックの仕訳
カーリースのメンテナンスパックには、具体的にどんなメンテナンス費用が含まれるのか見ていきます。
メンテナンスパックの期間や内容は各リース会社によって違いがあります。また、メンテナンスパックもいくつかのプランに分かれていて、その中から選択するタイプもあります。
ここでは「SOMPOで乗ーる(そんぽでのーる)」と「定額カルモくん」を例にメンテナンスプランの内容を紹介します。
SOMPOで乗ーる (フルメンテプラン+ 安心乗ーるプラス) |
定額カルモくん (プラチナメンテプラン) |
|
---|---|---|
継続車検 | ◯ | ◯ |
法定点検 | ◯ | ◯ |
スケジュール点検 | ◯ | ✕ |
エンジンオイル交換 | ◯ | ◯ |
オイルフィルター交換 | ◯ | ◯ |
エアコンフィルター交換 | ◯ | ◯ |
ワイパーゴム交換 | ◯ | ◯ |
ブレーキオイル交換 | ◯ | ◯ |
ブレーキパッド交換 | ◯ | ◯ |
バッテリー交換 | ◯ | ✕ |
代車 | ◯ | ✕ |
タイヤ交換 | ◯ | ✕ |
返却時の原状回復費用補償 | ✕ | ◯ |
延長保証(一般保証) | ◯ | ◯ |
延長保証(特別保証) | ◯ | ◯ |
表からわかるとおり、メンテナンスパックの内容はリース会社によって多少異なります。
基本的にはエンジンオイルやワイパーゴムなどの消耗品の交換・補充、法定点検、車検などはメンテナンスパックに含まれていることが多いです。
SOMPOで乗ーるや定額カルモくんのように延長保証が含まれる場合もあります。
当然ですが、メンテナンス内容が充実しているほど料金は高くなります。
自動車メーカー系のカーリースはメンテナンスパックがない?
トヨタのKINTOや日産Click Mobi(クリックモビ)、三菱ウルトラマイカープランなど自動車メーカーのカーリースは利用料金にメンテナンスや車検が標準で含まれています。
そのため、メンテナンスパックオプションはありません。メンテナンスや車検なども標準でセットになったプランなので、外すことはできません。
メンテナンスのアレコレ悩む必要がなく、何よりも正規販売店でメンテナンスを受けることができるので安心して任せることができる、という大きなメリットがあります。
メンテナンス費用がいくらぐらいなのかを知ることはできませんが、プロのサービスエンジニアによる高品質なメンテナンスを受けられます。メンテナンスの質を重視される方は自動車メーカー系のカーリースを選ぶのが良いでしょう。
カーリースのメンテナンスパック5つのメリット
カーリース(車のサブスク)にメンテナンスパックを付けるメリットは次の5つです。
1.適切なタイミングでメンテナンスが受けられる
2.急な出費・多額な出費を心配する必要がなくなる
3.費用を気にせずメンテナンスを受けられる
4.日常点検をお願いできる
5.点検時期に案内してもらえるから管理がラク
1.適切なタイミングでメンテナンスが受けられる
メンテナンスパック付きなら、適切なタイミングでメンテナンスを受けられます。
車のパーツは経年劣化するものが多いです。エンジンオイルやブレーキパッドなどが代表的ですが、劣化したまま走行を続けると十分な走行性能を維持できなくなります。最悪の場合、重大な事故の原因となることさえあるのです。
どのタイミングで交換すればいいかわからないという人もいるのではないでしょうか。メンテナンスパック付きであれば、カーリース会社が適切なタイミングで交換などのメンテナンスをしてくれます。
車の整備に関して詳しくない人でも、適切なタイミングでメンテナンスが受けられます。車の性能を損なうことなく、安心して運転できるメリットは大きいですよね。
2.急な出費、多額な出費を心配する必要がなくなる
メンテナンスパックがついていれば、消耗品の交換や法定12ヶ月点検、車検などによる急な出費・多額な出費がなくなります。
家計管理するうえで、突発的な出費は大きな問題です。しかも、車のメンテナンス費用はまとまった金額になることも多く、お金を工面するのが難しいこともあります。
その点、メンテナンスパックは点検・整備や消耗品の交換、車検にかかる費用を別に用意しておく必要がありません。管理の手間だけでなく家計への負担を減らせるのがメンテナンスリースのメリットです。
ボクはトヨタのKINTOを利用してますが、メンテナンスパックは標準付帯です。車検代を気にしなくて良いのは本当にありがたいです。
3.費用を気にせずメンテナンスを受けられる
車の修理やメンテナンスが必要だとわかっていても、費用の心配をしてメンテナンスを先送りにしてしまうこともあるのではないでしょうか。
しかし、車に安心して乗り続けるためには定期的な点検・メンテナンスをきちんと行う必要があります。車の調子が気になった時に、費用の心配をせず必要なメンテナンスを受けられるのはメンテナンスパックのメリットと言えます。
4.日常点検もお願いできる
車を安全に走行させるためには日常点検は必須です。ほとんどのメンテナンスパックがリース期間中に複数回の日常点検を実施してくれます。
頻繁にチェックすることで車の不具合を事前に発見し対処することができます。
特に車を日常的に運転される場合は過走行になることも珍しくなく、走行距離が長いほど劣化のペースは早くなります。
メンテナンスパックであれば日常点検で必要に応じて交換や整備が行われるので、車を良い状態で運転できます。
5.点検時期に案内してもらえるから管理がラク
法定点検や車検の記事は覚えていても、日頃のメンテナンスは忘れがちという方は多いのではないでしょうか。
メンテナンスパックに加入していれば、事前にメンテナンスの時期を案内してもらえるので忘れることなくメンテナンスを受けられます。
メンテナンス時期を覚えておく必要がないので管理がしやすく便利です。
カーリースのメンテナンスパックのデメリット
カーリース(車のサブスク)のメンテナンスパックにはデメリットもあります。
・オイル交換が多すぎる場合もある
・整備業者を選べない
デメリット1.オイル交換が多すぎる場合もある
メンテナンスパックに含まれているオイル交換は、半年に1回となっている場合が多いです。
エンジン内部の部品の動きを滑らかにしてスムーズに回転させたり、エンジン冷却のために必要なエンジンオイルですが、汚れてくると潤滑が悪くなり燃費低下やエンジンの故障に繋がります。
エンジンオイルは定期的に交換することでエンジンを効率よく稼働させることができ燃費も良くなります。
エンジンオイルは、走行距離15,000kmまたは1年に1回ぐらいがちょうど良いとされています。
走行距離が多い人であればいいですが、半年で1万キロ走行する人は少ないのではないでしょうか。半年に1回のオイル交換代がメンテナンスパックに含まれているとなると、交換しなければ損した気分になってしまうかもしれません。
ボクはKINTOを利用してますが、オイル交換は半年に1回で料金に含まれてますが、6ヶ月点検でオイル交換してもらえなかった事があります。確かにこういったケースだと損した気分にはなるかも。
デメリット2.整備業者を選べない
メンテナンスパックに加入すると、整備業者はそのリース会社が指定・提携する業者となります。自分で選ぶことはできません。
たとえば、馴染の整備工場があったり、安いのに技術力のある整備業者を見つけてもメンテナンスパックに加入した場合は、リース会社が提携する業者に依頼しなければなりません。
提携工場以外でメンテナンスを受けた場合は、メンテナンスパック料金が無駄になってしまい損します。
ボクの場合は、ディーラーでメンテナンスや車検を受けられるので特に不満はないですね。割高かもしれませんが整備の質を重視したので満足してますよ。
カーリースにメンテナンパックは必要?加入したほうがいい人は?
メンテナンスパックは、車の維持にかかるメンテナンス費用を一定にできるメリットと、その分、リース料金が高くなるデメリットがあります。それらを踏まえたうえで、利用を検討しましょう。
では、具体的にどのような人にメンテナンスパックはおすすめなのかご紹介します。
- 車に詳しくない、車の管理が苦手だからプロに任せたい人
- メンテナンス・車検による急で大きな出費を抑えたい人
- 利用頻度が多い、走行距離が長い人
車に詳しくない、車の管理が苦手だからプロに任せたい人
メンテナンスパックは、消耗品の交換・点検・車検の代金がパッケージ化されています。
そのため、メンテナンスについての知識があまりなく車の部品交換や日々の日常点検に不安がある人や、車の管理に手間をかけたくない人はメンテナンスパックに加入したほうが良いと言えます。
メンテナンスパックに加入すると、カーリース会社から点検時期を知らせるサービスがあり、クルマの点検を忘れることなくメンテナンスを受けられます。
メンテナンス・車検による急な出費、大きな出費を抑えたい人
エンジンオイルやバッテリー、ブレーキパッド、タイヤなど車は消耗品の集合体です。
1箇所の消耗品を交換するだけでも5,000円前後の費用がかかり、それが不定期で発生します。物によっては10,000円~50,000円、車種次第では更に高額な費用が一度にかかることもあります。
そうした急な出費・高額な出費を避けたい人にもメンテナンスパックはおすすめです。
また長い目で見れば故障による大きな出費を防ぐこともできるので、そうしたリスクを軽減したい人もメンテナンスパックに加入したほうが費用対効果があると言えます。
車の使用頻度が高い、走行距離が長い人
点検やオイル交換の回数を考えると、車の使用頻度が高い人や走行距離が長い人はメンテナンスパックに加入しておくと安心な上にお得になる可能性が高いです。
少なくとも、ひと月の走行距離が1,000kmを超えるほど頻繁に車を使うのであれば、半年に1回のオイル交換はしておいたほうが良いです。
逆に月の走行距離が500km程度なら、半年に1回のオイル交換はもったいないです。
車は使用頻度が多いほど部品の劣化や摩耗のスピードが速まり、故障リスクが高くなります。定期的に点検・整備が受けられるメンテナンスリースで契約することで、部品の劣化を遅らせることができ車を長持ちさせることができます。
カーリースのメンテナンスパック4つの注意点
カーリース(車のサブスク)のメンテナンスパックの注意点は次の4つです。
2.メンテナンスリースは契約途中の加入・解約はできない
3.メンテナンスリースのサービス内容はカーリース会社によって違う
4.メンテナンス費用の立て替えと請求が必要なことも
1.短期契約ならメンテナンスパックは不要?
新車の場合は部品がまだ新品なので故障リスクが低いです。そのため、故障リスクを考えると短期契約(目安は3年未満)であればメンテナンスパックの必要性は低いです。
車は新車から3年、5年経過すると部品が徐々に摩耗・劣化して交換の必要性が高まります。故障してからだと余計な費用がかかり事故リスクも高くなる可能性があります。
新車カーリースを短期利用するのであれば、故障リスクも低いですからメンテナンスパックは割高になる恐れがあります。
もっとも、短期利用でも使用頻度と走行距離次第ではメンテナンスパックに加入したほうがいい場合もあるので、契約期間が短く使用頻度が低いのであればメンテナンスパックに加入しなくても良いでしょう。
2.メンテナンスパックは契約途中の加入・解約はできない
カーリースのメンテナンスパックは、契約途中の加入・解約はできません。
『思ったよりも車を使わないからメンテナンスパックだと割高だな』『やっぱりメンテナンスパックを付けたい』となっても、契約途中で変更することはできません。
車の使用頻度や走行距離などをあらかじめ想定し、メンテナンスパックの必要性を検討しましょう。
3.メンテナンスパックのサービス内容はカーリース会社によって違う
メンテナンスパックの内容はカーリース会社によって異なります。
たとえば、エンジンオイルやオイルフィルター交換の費用は料金に含まれていても、バッテリーやタイヤ交換の費用は自己負担になるということもあります。
どこまでメンテナンスパックで対応してくれるのか、メンテナンス内容もきちんと確認しましょう。
4.メンテナンス費用の立替と請求が必要なことも
カーリース会社によってはメンテパックに加入してもメンテナンスにかかった費用を契約者が一時的に立て替えするものもあります。
その場合、後日、サブスク会社に請求し銀行口座にメンテナンスにかかった費用分が振り込まれる仕組みです。
ほとんどの場合、メンテナンスパックに加入すれば、利用者が費用を立て替えることはありません。しかし、中にはこうした手間のかかるものもあるので注意してください。
たとえば、定額カルモくんがこのパターンです。全国30,000店舗以上でメンテナンスパックに対応していますが、利用者が立替えしなければならない仕組みです。費用の支払いにはクレジットカード払いが良いでしょう。
カーリースのメンテナンパックに含まれない項目
基本的に以下の項目はメンテナンスパックにも含まれませんので、事前に確認しておきましょう。
各種諸費用 | ・ガソリン代・洗車代・駐車場料金・高速道路、有料道路利用料金 ・契約車両の陸送費用・契約車両の変更登録費用 ・利用者の過失によるトラブルの対処費用(ドアロック・ガス欠・燃料の入れ違いなど) ・ホイールキャップ及びタイヤなどの盗難、紛失の場合の補填 ・JAFなどロードサービスへの入会金および年会費 |
---|---|
メンテナンス関連 | ・契約外修理(指定メンテナンス工場での無断修理、利用者の過失による故障の修理など)、 ・工具の補充(タイヤチェーン、工具、ジャッキなど各種用品、車載工具の補充)、 ・出張修理(パンク修理時の出張など)、 ・保管費用(タイヤ及びホイールの保管に関わる費用) |
架装品および装備品 | ・カーナビ・オーディオ装置・ETC車載器などの修理、整備 ・改造部分、架装品の故障修理および取り替え費用 ・文字、マーキングなどの書き換え、ステッカーやシールなどの張り替え費用 ・エアバッグの取り替え費用 ・タコグラフ及びグラフ用のチャート紙費用 ・その他外装品(シート・ボディ・内張り・ダッシュパネル)などの修理及び交換費用 |
事故 | ・外部要因による破損の修理費用 ・天災、その他不可抗力に起因する損傷、不具合の修理費用 ・保険で担保できない修理費用、賠償金 |
※メンテナンスパックの内容はカーリース会社によって多少異なります。別オプションで対応可能な場合もあります。詳細は各カーリース会社の公式サイトでご確認ください。
特に勘違いされやすいのが事故によってついた傷や凹みなどの修理費用です。これらはメンテナンスパックであっても対応不可となります。自己負担もしくは自動車保険(車両保険)を使用しての修理となります。
カーリースを利用するうえで自動車保険(任意保険)への加入は必須です。自動車保険についてはこちらの記事で解説しています。
カーリースのメンテナンス(点検・整備)の流れ
メンテナンスパックに加入すれば、カーリース会社に車の点検・整備をお願いできます。では、具体的にどのようにしてメンテナンスをカーリース会社に任せればいいのでしょうか。
カーリース会社によって、手続方法に多少の違いはありますが、ここでは一般的な大まかな流れを紹介しますので、だいたいのイメージを掴んでおいてください。
- カーリース会社からメンテナンスの通知が来る
- 入庫日時を決める
- 入庫してリース車のメンテナンスをお願いする
1.カーリース会社からメンテナンスの通知が来る
メンテナンスパックに加入すると、メンテナンスが必要な時期になるとカーリース会社から連絡が来ます。
会社によって多少異なりますが、メンテナンス実施予定の1ヶ月位前にハガキやメールが来ます。車検や法定点検のときにも、ハガキやメールで1ヶ月位前に自宅に届きます。
2.入庫日時を決める
メンテナンスを受ける場合はカーリース会社に連絡します。メンテナンスを行う整備工場から連絡が入るので、メンテナンスを受ける日時を予約します。
入庫する際にはユーザーの立ち会いが必須です。自身のスケジュールのあいている日時を先方に伝えましょう。
引っ越しや転勤などでリース契約したところとは違う場所で暮らすようになった場合は、カーリース会社に相談してみましょう。引越し先の最寄りの工場を紹介してもらえます。
3.入庫してリース車のメンテナンスをお願いする
予約できたら、決められた日時に整備工場にリース車を入庫させます。メンテナンスの具体的な内容はメンテナンスカードに記載されているので、あらかじめ確認しておきましょう。
車検の場合は、納税証明書や継続検査申請書などいくつか書類が必要ですが、これらの書類はカーリース会社からあらかじめ整備工場の方に発送されることが多いので、自分で準備する必要はありません。
よくある質問
Q:メンテナンスは自分のタイミングで行っていいのですか?
A:メンテナンス時期が近づくとカーリース会社よりメンテナンスを知らせるハガキが届きます。記載されている実施月にてメンテナンスを受けてください。
Q:メンテナンスパックでもオイルやタイヤの指定はできますか?
A:メーカー基準に基づいて付けるので指定はできません。
Q:指定工場以外でメンテナンスを受ける場合でもメンテナンスパックは適用できますか?
A:カーリース会社によって対応は異なりますが、基本的には適用外となります。その際は、メンテナンスを受ける前に一度カーリース会社に相談してみましょう。
Q:メンテナンスパックに加入できない車種はありますか?
A:カーリース会社によっては一部車種はメンテナンスパックの加入不可としているところもありますので、事前に必ず確認しましょう。
Q:事故でクルマに傷をつけてしまった場合もメンテナンスパックで対応できますか?
A:できません。その場合の修理費用は自己負担もしくは任意保険(自動車保険)を使用してください。